もう何年もNHKの連続テレビ小説を見ているが、今回の「舞い上がれ!」の最終回は本当に見事な終わり方だった。
てっきりパイロットになる物語と思いきや、どんどん違う方向に進み、子ども達の不満は爆発寸前。でも私は工場の「ネジ」を作る過程はドラマ的には地味だったが見応えはあった。
東大阪の町工場の衰退やお父ちゃんの夢、イワクラの存続など全ての問題を置き去りにして自分の夢だけを叶える物語ではなかった。
私はこの工場のシーンのときから子どもに言っていた。
「最後はきっと舞ちゃんは飛ぶよ。でも一人だけパイロットになる夢を叶えるんじゃなくて、お父ちゃんの夢もぜったいに叶うよ。舞ちゃんはイワクラのネジを載せた飛行機のパイロットになる!最終回はきっとそうなるよ!」
どこかで工場に見切りをつけてパイロットになるんじゃないか、どこかの航空会社からスカウトされるんじゃないかとか、どうにかパイロットになって欲しくていろいろと想像しながら観ていた。
私の最終回予想がジェット機ではなかったものの、ほぼ当たったので子ども達にどや顔した。
物語りの設定に長崎の五島が選ばれたのにも納得。
本当に人生には無駄が一つもないんだなぁとしみじみと思う、そんな終わり方だった。どんな大きな問題にも臆せず向き合い、悩み、道を見つける、そんな主人公の姿に私も勇気をもらった。そして皆が幸せになれる解決方法に導いてくれる。
これまでも自分が時間と労力を費やしてやって来たことが間違いだったのかもしれない・・と思う事があったし、これからもあるかも知れない。
でも決して無駄な時間ではないと思わせてくれるからなんだかホッとした。
だからいろんな事に挑戦したい。きっと無駄にはならないから。
空から見る五島列島の景色が何ともいえないくらい素晴らしく、新しい年度をスカッとした気持ちで迎えられそうだ。